初めにコンセプトありきでは決して無い。
今を去る事一昔前、本田珠也(以下「珠」)と、ロックにも名曲が多いので、それをテーマにセッションしてみようか、という話になり、ベースは米木さん(以下「米」)しかいないよね、と。ところが、米・珠、共通空き日がそこより半年先にしか無かったので、その間、たまに珠と選曲のやり取りをしている段階で、私(以下「くる」)が何となくZEPを聴いた時の驚きといったら!「Eureka!」・・・jazzmusicに必須のimprovisationの素材としての可能性の奥行きの深さ、スケールの大きさ、森羅万象全てがあるかのようなimaginationを刺激する宇宙に衝撃を受け、早速珠に、ZEPの作品だけでセッションしてみませんか?と打診。面白そうだねの返事をもらい敢行したところ、面白いから続けよう、となった次第です。
Members' Profile
清水くるみ
Shimizu Kurumi
Piano
早稲田大学モダンジャズ研究会出身。後に本田竹曠に師事。
自己のグループとしては、80年代に都内のライヴハウスを中心に、DUOから9人編成まで多様な形態で活動。メンバーとしては、国安良夫(Ts)4、松風鉱一、梅津和時、沢井原児らとの<SAX WORKSHOP>、高橋知己(Ts)4などに参加。R・DAVISと共演の機会も得る。
'84に初リーダー作『PICTURES』をサウンドデザイン(ポリドール)より発表。
その後、夫、渋谷毅との間に子供が生まれたのを機に活動を休止。
西荻窪アケタの店を拠点に徐々に再開。アケタでのライヴ集(1曲、浜松でのコンサートも収録) 『くるみさん』、高橋知己(Ts)とのDUOアルバム(リーダー高橋) 『RECONFIRMATION』(スイングジャーナル日本ジャズ賞の候補作)をAKETA'S DISKより発表。
復帰後の活動はLed Zeppelinの楽曲のみを演奏するZEK3(米木康志B、本田珠也Ds)・ZEK4(+林栄一As) ・ZEKオーケストラ(渡辺隆雄Tp、林栄一As、片山広明Ts、松本健一Bs、早川岳晴B、本田珠也Ds)や G.Gershwin, B.Strayhorn 等の作品を中心に演奏する米木康志(B)原大力(Ds)とのピアノトリオ、 峰 厚介(Ts)をゲストに迎えた是安則克(B)本田珠也(Ds)らとのカルテット、津上研太(As)工藤 精(B)力武 誠(Ds)とのカルテット、b鈴木良雄をゲストに迎えたCKTトリオ(ds本田珠也)等。メンバーとして秋山一将のセッション、松風鉱一のグループ等々に参加。
現在は、ZEK3、清水くるみトリオ(b米木康志、ds原大力)カルテット(s津上研太、b石川隆一、ds山崎隼)、tp松島啓之とDUO、b米木康志とDUO、等。
ZEK3の初CDを2016にリリース、各誌絶賛、アマゾンランキング1位を獲得。
続くセカンド・アルバム、コロナ禍を経、2024リリースのサードアルバムも各誌絶賛、進化が止まりません。
米木康志
Yoneki Yasushi
Bass
1952年函館市生まれ。
大学在学中、明田川荘之トリオで演奏活動を始める。
その後、植松孝夫グループ、小田切一巳グループに在籍し、折から来日中のドラマーである ドナルド・ベイリーとともに、ハロルド・ランド(ts)、ロレツ・アレキサンドリア(vo)、と共演の機会も持つ。
その後、板橋文夫(p)、ネイティブ・サン、本田竹広(p)、北海道バンド、大野俊三(tp)、大西順子(p)との活動も行う。
現在は、大石学トリオ、ZEKトリオ、 大口純一郎トリオ等で演奏する。
本田珠也
Honda Tamaya
Drums
1969年、東京生まれ。
独学とはいえ血筋の良さから来る天賦の才能に加え、アグレッシブでパワフル且つ感性豊かなプレイで、様々なジャンルをこなすようになる。
1999年5月には大野俊三(tp)の誘いで香港へ招致され、ユージン・パオ(g) 等と初共演する。
これを機に2000年12月、香港高山劇場
2001年3月、大口純一郎トリオ、菊地雅章トリオ、ケイ赤城トリオと立て続けに3人のピアノリーダーのアルバムレコーディングに参加し、3人3様の強い個性のピアニストから称賛される。
2003年12月、タイランドインターナショナルジャズフェスティバルを筆頭に、香港~深圳~上海のツアーに、現地のミュージシャンと共に参加。
2007年から菊地成孔DUB SEXTETに参加。 最近の動向としては、積極的な即興演奏の活動が挙げられる。その主な共演者には、Peter Brotzmann、Thomas Morgan、Todd Nicholson、八木美知依、大友良英、坂田明等。
2011年6月、ドイツのMoers Jazz Festivalに八木美知依ダブルトリオで出演し、その年の11月にはオーストリアはwelsで行われたPeter Brotzmann生誕70年を記念するコンサートに招致され、アグレッシブな演奏に欧州のコアなジャズファンをも魅了する。
2017年8月に守谷美由貴(as)、須川崇志(b)からなる待望のリーダーアルバム「セカンド・カントリー」を発売。10月には新進気鋭の類家心平(tp)、井上銘(g) らと結成した「TAMAXILLE」を発売。
2018年1月には独創的 なピアニスト佐藤浩一と組んだピアノトリオ「ICTUS TRIO」を発売と、立て続けにリーダーアルバムを3枚発表するという偉業を成し遂げる。
現在もっともジャンルレスで精力的に活動しているドラマーである。